静岡経済同友会 静岡協議会(江﨑和明代表幹事)の委員会の1つである企業価値共創委員会(長田きみの委員長)は、8月8日に静岡版 未来選択会議『静岡の未来と、企業の新たな価値を考える』を中島屋グランドホテルで開催した。
同フォーラムでは、“ありたい静岡の姿”をイメージし、シンポジウム形式で意見交換しながら、企業変革を加速させていくきっかけにしていく。パネラーには、公益社団法人 経済同友会(櫻田謙悟代表幹事)が発足した未来選択会議のメンバーである中原瑠南さんをはじめ、㈱ムカイの次期後継者となる経営企画室室長の向井晴太郎氏、江崎和明代表幹事(㈱江﨑新聞店、㈱静活)が出席した。
現在の延長線上でものごとを考えるのではなく、“ありたい静岡の姿”をイメージしながら、忖度や制約なく、忌憚のない本音トークで経済をテーマに、オープンに語り合った。また、議題を進める上で基軸となるテーマを、①これからの日本、そして静岡にとって成長は?②イノベーションを起こすためには?③次世代、チャレンジャーの背中を押すには?④挑戦に満ちた日本・静岡への転換とした。
パネラーの中原瑠南さんは、2003年生まれの18歳。加藤学園暁秀高等学校を今年の春に卒業し、9月からユニバーシティ・カレッジ・ロンドンに進学する。中原さんは今年3月まで、スタートアップスタジオでの長期インターンを経験した。その中で感じたのは、“起業は手段の1つ”ということだった。「課題を見つけたからこそ、その解決のために起業する、というのが本質だと気づいた。起業が目的化してしまうと、課題設定が明確ではないため、ニーズの有無を見失い、成功する確率が低くなると思う。課題を見つけて起業したいとなった時に、経営者が本気でサポートしてくれることが重要」と話し、「女性がチャレンジしやすい環境をつくれば、新たな課題を発見できるだけでなく、経済規模も2倍になる。起業を通じて社会課題を解決することは、本質的に人々の豊かさにつながるのではないか」と提言した。