㈱福与(静岡市駿河区中島1687─39、福與洋次郎社長)が運営する介護付き有料老人ホーム『ナーシングホームあしたば』が8月23日に、開設30周年を迎えた。
静岡赤十字病院で36年間にわたり看護師(内22年間婦長職)を務めた福與冨美子会長が、核家族化や超高齢化社会の訪れという日本の将来を見据え、また、ナイチンゲールの教えを実践する場として1992年8月に静岡県中部地区で最初の有料老人ホーム『ナーシングホームあしたば』を開設した。開設5年目の1997年から施設運営に携わってきた福與洋次郎氏は、今年6月に現会長の冨美子氏から経営を引き継ぎ代表取締役社長に就任。「開所当時は、まだ介護保険制度もなく、老人ホームといえば、テニスコートやダンスホールがあるなど、リゾート施設のような場所が多かった。そういう意味では開設当初から、どんな病状になっても最期まで住み続けることができ、病院ではできない細やかな看護や介護を提供することを前提とした人員体制を整えた、私どものような施設は特異でした。実際に介護保険制度ができた時に人員を計算したら、1・3対1程度でした」。30年経った今、現状を考えると、「母(冨美子会長)には先見性があったと思います」と福與社長は話す。
今後も安定した介護サービスを提供するためにICTツールを積極的に導入してゆく方針だ。「ただし看護・介護の現場は、常に人の温もりや優しさが溢れ、お客さまがその中で過ごしていなければならない場所だと思います。職員の働きやすさや業務効率化と同時に職員の人としての温もりがお客さまに通じる。それを高い次元で両立させていきたいと思っています。そして今後もあしたばのモットーである〝愛おしむ心で一人一人を大切に、ひとつひとつを丁寧に〟を大切にしながら施設を運営していきたいと考えています」。
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