NPO法人結び家(藤枝市高洲473─1、戸塚結花理事長)は、静岡県内で初めて「eスポーツ(エレクトリック・スポーツ)」を取り入れた障がい者向け就労継続支援A・B型事業所「MUSUBIYA」を昨年12月に開設した。戸塚理事長は「〝好き〟や“楽しさ”が社会に出るきっかけになると思っています。eスポーツを通じてコミュニケーションを支援していきたい」と話す。
同法人は通常の事業所が行う単純な軽作業だけでなく、時代に合わせてパソコン作業の領域を広げる。動画編集や録音の文字起こしのほか、eスポーツに加えデジタルアート「NFT」の出品支援も行う。「障がいを持っていても、パソコン作業が得意だという人が増えています。そんな人に、好きなことを仕事にするチャンスを与えたいと思っています」。
「e─スポーツ」は、健常者と障がい者が平等に戦える稀有な競技。雇用における新しい選択肢としても注目されている。パソコンやゲーム機などを使い、プレイヤーと観客が一体となって盛り上がれる。
戸塚さんは磐田市出身。看護師として働き結婚を機に焼津市に転居し介護の道へ。同市のグループホーム管理者を務める2018年に同所で焼津市初の認知症「予防」カフェの店長を務めた。高校生など2男1女の母で、かつては自身の子の不登校にも向き合った。「地域の子どもから高齢者までさまざまな方の支援ができる事業所として育てたい。人生の壁にぶつかってもそこから乗り越える喜びを分かち合いたいですね」。3月には子ども食堂「お結び」を開催する予定だ。
趣味はボディメイク。今年度は「ベストボディ・ジャパン」(健康美の身体を競うボディコンテスト)の地方大会5大会に出場、水戸・甲府大会の優勝などすべてに上位入賞した。
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