㈲ヤイマル(焼津市八楠4─15─21、山崎智輝社長)は、後継者不在により経営が困難な動物病院の事業承継を積極的に進めている。山崎社長は起業から3年の間に16軒の動物病院を全国各地で運営し、急成長しているスタートアップ企業だ。地域から愛され、必要とされている動物病院の経営を事業承継によって引き継ぎ、地域における中核病院として運営する。また、日本全国の獣医師と連携し、獣医業界における学術や診療にも寄与していきたいという。
“日本全国に向けてペット業界の未来を創る”を掲げる山崎社長は湯河原町生まれ、日本獣医生命科学大学卒。大学在籍中の2018年には、動物病院事業を行う㈱Withmal(東京都武蔵野市)を設立。“動物病院業界の明るい未来を創りたい”をコンセプトに、2020年にヤイマルを設立した。地域に根ざした動物病院や専門性の高い動物病院の事業継承・経営を通じて、持続可能な獣医業界の発展に尽力している。
ともすると山崎社長の経営手腕や革新的なビジネス手法に注目が集まりがちだか、後継者不在によって本当に困っている動物病院の経営を引き継ぎ、地域に根付いた動物病院を存続させていくことが、山崎社長の真の目的。何の後ろ盾もない大学生の時に起業したことから、経営の大変さは身に染みて分かっている。だからこそ、困っている経営者を救いたいと言う。
同社によると、日本全国にある約1万3000件の動物病院の約6割は獣医師による個人経営とのこと。獣医師の高齢化や後継者不在によって廃業してしまう動物病院が担ってきた役割を続けていくため、まずは地域の中核となる動物病院を設け、その地域に点在する動物病院と連携を図っていく。そうすることで、より高度な獣医療の知識や技術が水平共有できるほか、ゆりかごから墓場まで家族化するペット業界のわだかまりを解消し、獣医業界の健全な発展に貢献していきたいと山崎社長は意気込む。
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