静岡東海証券㈱(静岡市葵区呉服町2─1─5、内山景太社長)は、2024年1月からはじまる投資枠の拡大や非課税期間が恒久化された新しいNISA(少額投資非課税制度)を見据え、新規口座開設などをはじめとした営業体制の拡充を図る。「今後、新NISAが中間層の資産所得倍増に重要な役割を果たしていくことを期待したい」と内山社長は言う。
新NISAの特徴は制度の恒久化、非課税保有期間の無期限化、年間投資上限額の引き上げ(つみたて投資枠は40万円から120万円、成長投資枠は120万円から240万円、年間最大360万円)、 つみたてNISAと一般NISAの統合・併用が可能、1800万円の生涯非課税保有限度額設定などがあげられる。約2000兆円とされる日本における個人金融資産の半分以上は現金や預貯金で滞留する。これを株式などの投資に回し、投資先企業が成長すれば、家計には株の値上がり益や配当金としての恩恵が享受される。
「20年、30年後も地元静岡の地域経済に貢献するためにも、中間層を中心とした資産形成に関するセミナーなど、金融経済知識の向上にも注力していきたい」とし、「アメリカのシリコンバレーバンクの経営破綻やクレディ・スイスの経営悪化など欧州金融機関の懸念もあり、引き続き市場は先行き不透明な状況であることに変わりはないが、いわゆる老後資金2000万円問題を含め、長期の積立投資でそのような資産を形成することも不可能な話ではない」と期待を寄せる。
同社では、事業承継や相続などの相談も多く、「1人1人のお客さまにキメ細かな対面営業を行う私どもにしかできない役割がある」と話す。また、「投資や資産運用に対して柔軟な発想を持つお客さまに成功体験をしてもらうため、どのような提案ができるかがカギになる」と内山社長は考える。「次世代を担う新たなお客さまの獲得も視野に富裕層のお客さまだけでなく、幅広いお客さまをターゲットに長いお付き合いのできるサービスを拡充していきたい。そして、これからもお客さまのライフプランに寄り添ったより幅広い提案ができる“静岡生まれ静岡育ち”の証券会社でありたい」と意気込む。
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