創業から受け継がれてきた田子の月の菓子づくりの原点は、“美味いものを作れ”という言葉だ。3代目の牧田桂輔氏が社長に就任して6年。「品質主義が私どもの背骨であり生命線。お客さま視点で美味しいかどうか、美味しさで選ばれているかどうかを創業から70年ずっと大切に守り続けてきた。とはいえ、経営者としてはまだまだ不慣れなところもある。ある意味、祖父や父がやってきた歴史の上に乗っかって、たまたま私が創業70年という節目を担ったのかなという部分はあります」と謙虚に語る牧田社長に聞いた。

 

■略歴

牧田桂輔(まきた けいすけ)

1979年5月、富士市に生まれる。中央大学経済学部を卒業後、経営学を習得するため、船井総合研究所に入社し、5年間勤務。その後、福島県会津若松市のお菓子蔵 太郎庵で家業とは異なる菓子づくりのノウハウや経営者としての心構えを学ぶ。2009年に㈱田子の月に入社。2015年に専務取締役、2017年に代表取締役社長に就任した。趣味は、取引先とのコミュニケーションとしてはじめたゴルフ。月に2回ほど嗜み、自分の思い通りにならないところが逆におもしろいという。