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【川口精機】東南アジアに進出搾汁機としての需要を確信し生産量アップに応える

2024/05/20 [05月20日号掲載]

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 スクリュープレス脱水機メーカーの川口精機㈱(静岡市清水区袖師町902、大澤宏典社長)は近年、東南アジアに進出している。パイナップルやココナッツなどの搾汁機として需要が増えている。

 同社のスクリュープレス脱水機は、もやしやキャベツなど生産者や加工工場から排出される含水率の高い食品残渣(廃棄物)を脱水・減量し、廃棄コスト削減を実現する機械として国内で高い支持を得ている。また同時に、粉砕脱水システムによって植物から医薬品抽出、化粧品原料、サプリメント原料用のエキス抽出、天然由来着色料エキスの抽出など抽出機としての利用が広がりつつある。

 そんな中、2022年にタイへ進出、現地の展示会にも多数出展する中で、東南アジアでは食物の搾汁機としての需要があることがわかった。実際に、現状使っている搾汁機に比較して生産量(搾汁量)が1・5倍に増えたことから、多大な利益が見込めるとして2023年にはタイの飲料メーカーでブランデーを作るためのパイナップルの搾汁機として同社の最大規模の製品導入が決定し、増設の予定もあるという。またマレーシアのココナッツミルクメーカーも、ココナッツミルクが1・4倍取れたとして導入を決めている。

 大澤社長は「国内では廃棄物の減量化や、脱水した食品残渣を牛や豚の飼料にリサイクルするエコフィードシステムなどに価値を感じていただくことが多いが、東南アジアでは生産量アップのための搾汁需要が圧倒的なことが分かり当社製品の用途の幅が広がっている。『しぼりたい』『分離したい』『液体を抽出したい』『搾汁効率を上げたい』『脱水したい』『減らしたい』などお客さまのニーズに応えるとともに、今後も可能性を広げていきたい」とコメントしている。