富士森林組合から仕入れた間伐材の枝葉を使って、オリジナルのクリスマスリースが誰でも簡単につくれるワークショップやキットを開発し、その売上の一部を森林活動に還元・還流させるプロジェクトとして活動している「もりさんぽ」。間伐は森を繁栄させ、維持するには欠かせない。さらには大雨による土砂災害を防ぎ、二酸化炭素を吸収する貴重な森林を守るためにも林業や製材業に関わる企業だけでなく、私たち一人ひとりが森林保全に目を向ける必要がある。
こうした背景もあり「もりさんぽ」では、地元企業などに賛同を募り、義務教育に順応できず自宅にこもりがちになってしまった子どもたちや子育て中のママ、比較的時間に余裕のある高齢者などを対象にクリスマスリースの講師になってもらい、SDGsが目指す「誰一人取り残さない」社会の実現に貢献していきたいと考え、活動している。
2020年からはじまった間伐材を使ったクリスマスリースも年々スケールを拡大し、少しずつではあるが地元企業が参画することで、その売上の一部を能登半島地震で被災した自治体に寄付するなど、企業内におけるSDGs活動の一環として活用してもらっている。また、クリスマスリースに使われているすべての材料は吟味された天然の国内産のため、部屋に飾ることで五感が刺激され、まるで森林浴をしているようなリラックスした気分に浸れると生徒や顧客からの評判もすこぶる高い。
「もりさんぽ」を運営する鈴木智美さんは、「間伐材のヒノキや杉のリースを作っていると、部屋中が良い香りに包まれます。この香りはフィトンチッドという物質で、森林浴をしたかのように心身ともにリラックス&リフレッシュ効果があります。日常の暮らしに、森を感じながら素晴らしい自然の恵みを次世代につないでいきましょう。この小さな活動が多くの皆さまによって支えられる活動につながっていくことを願って止みません」と期待を込める。現在、協力企業やアライアンス企業の賛同を呼びかけている。
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