富士市産業支援センターf-Biz(富士市永田北町3─3、小出宗昭センター長)がモデルケースとなり、中小企業庁が今年度推し進める施策『よろず支援拠点』が全国に設置された。今後全国で同センターの支援ノウハウの水平展開を図る。
『よろず支援拠点』の狙いは、中小企業・小規模事業者が抱える経営課題(販路拡大、創業、廃業、海外展開、新分野進出、地域活性化など)の解決。そこで年間3000件を超える経営相談を集め、結果として売上増など確かな成果につなげている同センターの活動が注目された。
「f-Bizの真価は“真のセールスポイントを見抜き、お金を使わずに状況打開へと導く”点にあります」と小出センター長。現状の支援機関があまり機能していないことへの「危機感」からスタートさせた施設だけに、相談件数や成果にこだわった運営で利用者の支持を集めている。
同センターがモデルケースとなった『よろず支援拠点』事業では、小出センター長が全国本部のコアメンバーとして支援ノウハウの伝導に努める。また各拠点の運営にあたるコーディネーターを対象に研修を重ねている。「危機感を共有し、成果で示す事業としていきたい」という。
また先進事例としての同センターが「常に満足することなく、期待されるf-Bizであり続けるために」、女性視点のマーケティングを担う女性アドバイザー2名を採用。ITにも強みをもつ彼女たちが新たな支援の力となる。さらに県外からのUターン起業希望者にスカイプを利用した起業相談対応を行うなど、独自の取り組みに挑戦していく。