㈱松永畳店(本社・静岡市葵区両替町1─6─8、松永勝郎社長)の「長兵衛の“湯楽畳”」が今年8月に特許を取得した。同商品は、お風呂の洗い場に敷く畳として5年前に開発したもの。特許取得に伴い同社では、この畳の販路を全国に広げるため現在、販売代理店を募っている。
お風呂は誰もが楽しめる癒しの空間。畳という意外性と高級感を楽しんでほしいと開発に取り組んだ。50人のモニターから使い勝手や安全性などについての意見を取り入れ、改良を重ねていった。畳表は合成樹脂繊維、畳床は頑丈な圧縮強度を持ったP・P板という新素材を採用し、同社が持つ独自の縫製技術で仕上げている。
お風呂の洗い場の床地はタイルやユニットバスでもただ置くだけで畳の洗い場が完成する。使用後は水やお湯で洗い流し、立て掛けておけば、1日で充分に乾燥するという。メーンターゲットは一般家庭用としているが、業務用露店風呂のような施設にもオーダーメイド対応が可能。色はライトグリーンをはじめピンク、グレー、藍、黒、ベージュをそろえる。
同社は来年に創業313年を迎える県内屈指の老舗企業。松永勝郎社長は九代目となる。松永社長は「畳は1300年という歴史ある日本の床材。優れた保湿性と吸湿性、独特の弾力性は日本の気候風土によく合い、衛生的にもすばらしいという特性を備えています。そして、畳は自然の恵みと匠の技に支えられてきました。当社は江戸中期から続く職人気質と匠の技を継承するとともに、移り変わる時代の流れを敏感にとらえ、これからのライフスタイルに合う畳を提案していきたい」と語る。
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