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【高柳製茶】“牧之原の雫茶”ペットボトルが販売3カ月で1万本を売り上げる

2017/07/20 [07月20日号掲載]

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 ㈱高柳製茶(牧之原市勝田2310─4、高柳敬将社長)が開発・販売を手がける“牧之原の雫茶”ペットボトルの売れ行きが好調だ。県内の遠鉄ストアやマックスバリュといった大型量販店での取り扱いや、東名高速道路牧之原サービスエリア(上下)でも販売されている。4月の発売から約3カ月で1万本を売り上げた。

 大手飲料メーカーのペットボトル緑茶と比べると、500㎖で160円(税別)と少々割高だが、牧之原の深蒸しかぶせ茶を大量に使用しているほか、原料の深蒸し茶葉は火入れの香ばしさに頼らない、緑茶本来の風味や旨味を引き出すノウハウが凝縮されており、深蒸し茶を知り尽くした同社ならではの味に仕上がっていると言う。高柳社長は、「“牧之原の雫茶”ペットボトルは、弊社の名前をより多くの人たちに知ってもらうために発売した。新規のお客さまを中心に、名刺代わりとして手に取っていただければ嬉しい。大手飲料メーカーが主導するペットボトル緑茶の市場より少し上のセグメントに訴求する“プチリッチ”なペットボトル緑茶のマーケットを確立していきたい」と話す。

 この背景には、良質な牧之原茶の安定的な仕入れと、契約農家の収益を確保する狙いがある。高柳製茶は、牧之原地区で茶葉を生産する11社の農家と直接契約を結び、その茶葉を適正な価格で購入している。“牧之原の雫茶”の開発においては、高柳社長が茶葉の旨み成分の数値を具体的に提示し、それに見合った茶葉を契約農家につくってもらった。これにより、“牧之原の雫茶”の生産計画が立てられ、販売する取引先も見込めるため、相場以上の値段で茶葉を購入することができる。「緑茶成分分析機を導入することで、良質な茶葉を安定的に仕入れられる体制が整う。それにより売上も増加し、その収益を生産者に還元できる。契約農家が潤うことで、互いに切磋琢磨する環境が整い、より品質の高い茶葉が安定的に仕入れられる」と期待を寄せる。

●問い合せ、0548・27・2324