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【リバティー】天城荘を買収し、『りばてぃ─リゾ・音─AMAGISO』として経営再建に着手

2017/11/20 [11月20日号掲載]

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 ㈱リバティー(静岡市駿河区稲川3─2─23、福原良佐社長)は、70年以上の歴史を持つ老舗旅館『大滝温泉 天城荘』を運営する天城自然公園㈱を買収し、『りばてぃ─リゾ・音─AMAGISO』として経営再建に乗り出した。

 天城自然公園は3月21日付で、静岡地方裁判所に民事再生法の適用を申請。4月1日付でリバティーの福原社長が天城荘の社長に就任。経営再建に着手して半年が経過したが、早くも黒字化を実現した。天城荘のシンボルでもある前経営者孫娘の若女将をはじめ、17人の従業員を継続雇用したこともあって、その動向が注目されていた。「弊社としても社運をかける意気込みで再建に取り組んだ。知名度のある老舗旅館の再生を成功に導くことができなければ、これまでに培ってきた実績や信頼をすべて失うことになる。背水の陣の覚悟で、自分が率先して倒れるまで働いた」と福原社長は語る。

 リバティーは、客室が10室前後の小規模かつ、個性的な宿泊施設を中心に1200件以上の運営サポートを行ってきた。福原社長自身が全国各地の小規模旅館にトップセールスを行っていることもあり、業績は右肩上がりで17年5月期の売上高は8億円。天城荘の再建にあたっては、ドローンを使った動画配信によるホームページの情報発信や、徹底して美味しさを追求した食事、ITを駆使した販促および業務効率化など、これまで経営不振に陥っていた湯布院や山中湖の小規模宿泊施設の再建で蓄積してきた旅館再生のノウハウを注ぎ込んだ。テレビ東京のドキュメンタリー番組“ガイアの夜明け”で天城荘再建の取り組みが紹介されたこともあり、異業種からも経営再建の引き合いが寄せられていると言う。年内には東北にある高級旅館の経営再建にも着手する。後継者がいなくて困っている中・小規模旅館を営む経営者からの相談も多い。「これを機に、後継者不足に悩む旅館のM&Aを毎年2件程度、仕掛けていきたい。そして2020年には株式上場を果たし、そのペースを加速させ、異業種にも進出する」と意気込む。

●問い合せ、054・281・3931

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