創業130年の鉄骨業界の老舗である渡邊鐵工所(藤枝市善左衛門1471-2、渡邉靖之社長)は、外国人雇用を積極的に進めている。同社では人材不足から外国人採用に着目し、2004年に中国・浙江省から技能実習生の受け入れを開始、2017年からミャンマー人を積極採用している。これまでに採用した延べ人数は80人を超し、現在は全社員の1/3となる33人(ミャンマー28人、中国5人)が外国人だ。そのうち、高度人材(専門的な技術力や知識を有する外国籍人材)の就労VISAで働くのは12人で、技術者、3DCADオペレーターとして活躍する。
受け入れ体制は、安全指導(保護具装着の徹底など)、技能指導(日本人による指導)、生活環境整備(1人1部屋のアパートの借り上げ)、食事(会社での給食の用意)、健康管理(健康診断・インフルエンザ予防接種の徹底)などきめ細かく整える。
同社は、近藤鋼材㈱(沼津市)のグループ企業で、大規模建築物の鉄骨設計製作及び現地組み立て工事、鉄骨製作に係る3次元CAD活用による製作管理などが主な事業。建築業界の中でもBIM(3次元の建物のデジタルモデルに、建築の設計、施工から維持管理までのあらゆる工程で情報活用を行うためのソリューション)に精通する企業の一つだ。
渡邉社長は「協調性もあり、仕事で学んだ良いことを皆で分かち合うなど、外国人を採用したことで社内全体へのメリットも大きい。また正社員としても外国籍社員(18人)もいて、海外企業とも既に協業体制を組んでいます。今後は海外展開を進めると共に、海外からの留学生や日本人の海外留学経験者も積極的に採用し、さらに技術革新を進めたいと思っています」と語る。
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