「ななや」(丸七製茶㈱、藤枝市)は、いち早く抹茶の新茶を予約販売する。世界同時発売日として5月22日を“抹茶新茶の日”とし、食品加工用、飲食店用と発売日に合わせて納品する。
お茶業界では歴史的に抹茶は春に収穫された後、収穫したての若葉の香りがまろやかになる秋まで半年ほど熟成させる慣わしが常識となっているという。また、“口切の茶事”と呼ばれる陰暦の10月始め、現在の11月に行なわれる炉開きの際にその年の新茶を初めて飲み始める伝統が今も続けられている。
そうした伝統の中、同社では198
8年に静岡で初めて抹茶を作り始め、歴史ある京都宇治とは異なる静岡らしい香味の特徴を生かした抹茶スイーツ作りを行なってきた。そして、今や抹茶は世界中に広がり、さまざまなスイーツやドリンク、料理などにも使われるようになり、日本各地だけでなく世界中で抹茶が作られている。そこで、伝統的な熟成した抹茶とは異なる収穫間もない青葉の香り豊かなフレッシュな抹茶の香味を生かした新しい抹茶の世界を楽しんでもらおうと考えた。自社で販売するだけでなく静岡県産の抹茶をできるだけ収穫したての新鮮な状態で届ける。
抹茶を作るための原料となる碾茶は収穫前3週間以上の間、被覆栽培と呼ばれる太陽の光を遮って育てる。これにより旨味豊かで緑鮮やかな茶葉が育ち、それを炉で炙り乾燥させて碾茶が作られている。これを直ぐに火入れ乾燥させて非常に細かい粉にして抹茶ができあがるという。同社は、藤枝市の山間地に広がる広大な碾茶栽培茶園を全量契約栽培によって30年以上続けている。
- 詳細はホームページ(http://
marushichi-group.jp/)を参照。