石油製品や漁業用餌料販売ほか、多角経営を進めるフジ物産㈱(静岡市清水区大坪2—5—32、山﨑伊佐子社長)。昨年10月から同社が主体となり、全国の遠洋マグロ漁船経営者を招いて意見交換や課題解決を行う「ツナサミット」を開催している。
同サミットは、漁業用餌料を販売する中で、販売先であるマグロ船オーナーに何か困っていることはないかなどを聞いたことから始まった。30年ほど前は全国で約800隻操業していたマグロ船が、現在は200隻以下。人気低迷や外国人労働者の増加で、若い日本人船員の不足や後継者問題など、マグロ漁船を取りまく労務状況を改善することが最大の問題であることが判明した。昨年10月から現在まで計3回の同サミットと、短時間のZoom会議「ツナチャンネル」を5回開催。外部講師を招き①就業フェアでのプロモーション作成②自社の求人用プレゼンテーション方法③アピールポイントの策定④経営体制の見直し—などを学んだ。
7月31日の開催時には、就業フェアや面接時などの具体的な対応やプレゼンテーションを各社が披露し、意見交換などを行った。経営企画室の山﨑壮取締役は「各漁船オーナーが求人活動を自走出来ることを目標に、一緒に採用活動に取り組んでいます。今後は、業界全体の課題として船員教育や会社経営、船の設備、器具の最新情報についてなど多角度から情報交換を進め、マグロ業界の維持・継続に貢献したい」と話す。
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