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【元気学園】親子関係にスポットを当てた書籍「不登校、頼ってみるのもいいものだ」を発刊

2021/12/05 [12月05日号掲載]

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 フリースクール元気学園(静岡市駿河区)の小林高子校長が書籍「不登校、頼ってみるのもいいものだ」を発刊した。2015年に出版した「不登校になったら最初に読む本」に続く第2弾。今回は、不登校からの再出発の一つ目の扉を開くための親の考え方がテーマとなっている。

 親子は敵対関係ではなく、助け合うもの。双方にその理解を深めるには「親の方からの働きかけが必要」だと訴える。不登校のおかげで親子の理解が進んだという関係になってほしいと願って書いた。

 近年、小学生の不登校が急増している。2020年の文部科学省調査によると、全国小中学生の不登校は、19万6000人。さらに、若者の「引きこもり」は全国で54万人にものぼるといわれている。その若者の引きこもりの原因第一位が「不登校」だ。

 小林校長は「不登校を知るのと同じくらい大切なのが、わが子を知ること。性格・理解力・得意・不得意・交友関係・体力・健康状態・学校で困っていること・学力など、幅広く関心を持ってほしい」と語る。

 第1弾の「不登校になったら最初に読む本」はこれまで10版を超える増刷を繰り返し、不登校にかかわる書籍としては異例の増刷ペースとなっている。

 創立27年を迎える元気学園は、子どもを寮で預かり、不登校や虚弱の子どもたちに、「脳」や「体」の機能に着目した特色ある教育をしている。不登校の原因は、「心の問題」というよりは、本人の実力(体力、学力、コミュニケーション能力を含む総合力)の問題であると考えている。医学的な視点も大いに取り入れながら、校医や専門の医師と協力して、医療+学校教育+家庭を融合させて、総合的なサポートをしている。

  • 問い合せ、054・236・5015