しずおか焼津信用金庫(静岡市葵区相生町1─1、田形和幸理事長)と、ふじのくに留学生就職促進プログラム(SCDP)は、“日本で就職したい”留学生のための支援プログラム『海外留学生向けインターンシップ』を行った。3月7〜18日にかけて行われたインターンシップ期間中には、前半と後半に分けてしずおか焼津信用金庫の取引先企業を訪問し、実際の製造現場や業務手順などを体験した。受入先企業は、グローバルデザイン㈱、日興美術㈱、㈱アドテクニカ、㈱静岡制御、㈱松岡カッター製作所、㈱サンロフト。
3月15〜17日にかけてベトナムからの留学生を受け入れた㈱静岡制御(海野一人社長)では、制御盤に取り付ける銘板の制作から本社工場での機内配線工事のほか、営業社員に同行してリアルな現場の雰囲気を体験した。同社は数年前から外国人の採用を積極的に進めており、タイにも現地法人を設立するなど、アジアを中心にグローバルな展開を進めている。
静岡大学理学部に在籍するベトナム国籍の留学生グエンマントアンさんのインターンシップ・プログラムを担当した同社総務部の中野あずささんは、商社でありながら、自社工場を持つ理由(メリット)を今回の課題とした。同社の強みは、他社との差別化を図る独自戦略にある。それは、特殊な要望に即応するための自社工場であり、高度な技術力を持つ専門メーカーとの連携にあるという。「日本のモノづくり産業を支える無くてはならない技術ですが、私たちが生活する日常においては、なかなか目にすることがないため、一般的に認知されているかというとそうではありません。このようなインターンシップを通じて、より多くの学生さんに知っていただき、モノづくり産業の底上げにもつながれば嬉しい」。
しずおか焼津信用金庫 お客様サポート部では、「これを機に、県内企業と留学生達の母国をつなぐビジネスに発展すれば嬉しい。訪問先の企業にとっては、自社の取り組みを知ってもらい、語学の知識を有する若い人材の獲得につなげてもらえれば、地域経済の活性化に貢献できる」と期待を寄せる。