洞江水産グループの㈱ゴールドライフ(洞江典征社長)が今年3月、エスパルスドリームプラザ(静岡市清水区入船町13—15)内にオープンした『コロッケのころっ家 清水店』の売上が好調だ。
魚の卸売りを主力事業とする洞江水産グループでは新鮮な水産物を仕入れられる強みを生かし、静岡市内を中心に海鮮丼や寿司などの飲食店、寿司や惣菜を取り扱う小売店を直営している。今回、同グループ初となるFC店舗を出店したのは、フランチャイズ運営に関するノウハウを自社が展開する飲食・小売り事業にフィードバックしたいという思いがあったからだ。「直営店のほとんどが商業施設内にあるため売り上げも施設の集客力に左右されます。コロナ禍で施設への客足が遠のく中、思いついたのが集客のできるフランチャイズ店への加盟です。ちょうどテレビで1号店のオープンの様子を見ていて、この店ならコロッケを目当てにドリームプラザに足を運んでもらえる。チェーン店のノウハウを吸収することで、自社が運営する他店舗の客足を伸ばすヒントも得られると考えました」と洞江社長は振り返る。
『コロッケのころっ家』は、ものまねタレントのコロッケさんがプロデュースするコロッケのFC店だ。店舗では常時10種類のコロッケを販売し、1日の平均売り上げは2000個に及ぶ。「コロッケさんをモチーフにした人形の前で写真を撮る人やものまね映像を見ながら列に並ぶ人の姿を見て、コロッケを買いに来ることが楽しいという〝こと消費〟の魅力を高めることが大切だと思いました。こうした点は他店舗の運営にも生かしていきたいですね」。
なお同社では静岡県内の『コロッケのころっ家』の出店権利を有しており、東部・西部地区の商業施設内への出店を計画している。