㈱小野田産業（静岡市清水区梅田町13─８、小野田良作社長）が発明した「パーフェクトハウス＋」（完全防災型一戸建住宅）のモデルハウス（同市青葉町）がこのほど完成した。９月１日から一般公開している。同社では、同住宅の施工・販売代理店を全国で募っていく。小野田康秀専務は「たくさんの人にモデルハウスを見て来ていただき、この住宅を知ってほしい」と語る。
「パーフェクトハウス＋」は被災後、４人家族がおよそ３週間自宅で自立できるようにした。各ライフラインの復旧まで自立した生活を可能にし、避難所に行くことなく自宅で生活することを目的としている。震度４以上の揺れを感知すると空気の力でおよそ２分間、家が基礎ごと浮上し揺れと建物を分断する。１・８トンを貯める給水タンク、太陽光発電と連動した非常用電源の設備のほか、独自の取り組みでトイレの問題を解決した。建物の敷地内に浄化槽を設置、災害時、下水道が破損した場合には、下水道から浄化槽へ切り替えが出来る。
同社は１９４５年、製材所として創業。20年後の65年に木造建築部門を立ち上げた。80年代からは設計・施工による在来工法を展開し、デザインや居住性を追求しつつ、同時に地震に強い家の研究を進めていく。そんな中２００９年、空気の力で家自体を浮かせ、地震による揺れを建物に伝わりにくくする「エアー断震」という技術と出会い、県内に先駆けて導入し実績を積み重ねていく。２０１６年、「エアー断震」を柱に電気・上下水道の自給を図れる「パーフェクトハウス＋」の特許を取得した。
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