静岡保徳㈱(静岡市葵区紺屋町11─1、久保田慶一社長)は、呉服町と紺屋町の商業ビルを取得した。1棟目は、I LOVEしずおか協議会の会長として中心市街地の活性化に寄与してきた故森恵一氏が所有していたビルを取得した。リノベーションを手がけたのは、CSA建築設計事務所。特徴的な外観レンガとの調和をテーマに、周辺のビルとは一線を画す洗練されたデザインを追求した。また、エントランスの改修にはイタリア製の大判タイルを効果的に用いたほか、エントランス内部に壁面パネルを設けることで、入居するテナントが一目で分かるようにした。
最上階となる6階は森氏の住居として使われていたが、CSA不動産が展開する“まちに泊まる”をコンセプトとしたビル泊8部屋目の客室としてオープンした。ボタニカル柄を意識した鮮やかなグリーンの色彩が目を引くリゾート的な客室で、ビル泊初となるキッチンも完備。久保田社長は「この客室を基点として、静岡の街を周遊してほしい。今後も紺屋町を核とした賑わいのある街づくりに貢献していきたい」と期待を寄せる。
2棟目は夜の賑わいを創出する紺屋町の要ともいえる場所で、1階に海鮮丼の「のっけ家」が入居する商業ビルを取得した。この通りは両側にLEDのポールを配した歩道があり、歩行者にとっては歩きやすく人通りも多い。このビルは、ホテルガーデンスクエア静岡やガーデンスクエア・ゼロビルをつなぐ紺屋町にあることから、久保田社長が推進する紺屋町におけるブランディング戦略の一環として同物件を取得した。
外観・内観ともに、これまでの雑居ビルのイメージを一新するスタイリッシュでモダンなデザインのリノベーションを行う予定。設計・施工はバストン・デレック氏率いるWEST CORST DESIGNが担当する。
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