静岡ガス㈱(岸田裕之社長)のグループ会社である御殿場ガス㈱(池上司社長)は、御殿場市や愛知時計電機㈱と『スマートメーターを活用した見守りサービス実証実験の実施に関する協定』を締結した。3月上旬から約1年間、御殿場市内の高齢者世帯7戸を対象に、水道と都市ガスの使用量データから生活動向を24時間確認し、高齢者の暮らしを見守る実証実験に参画する。
静岡ガスグループが水道・ガスメーターを用いた高齢者見守りサービスの実証実験へ参加する事例は、掛川市での取り組みに続いて2例目となる。同社では、「今後もさまざまなパートナーシップを通して、地域社会の課題解決に寄与していきたい」としている。
今回の実証実験では水道やガス、それぞれのスマートメーターを高齢者宅に取り付け、1時間ごとの使用用量を自動で収集し、データ化する。一定時間、水道とガスの使用がないなど通常と異なる状況を検知すると御殿場市にメールを発信、通知を受けた担当者が安否確認の連絡や訪問を行う。また、室内における熱中症や空気の乾燥への警戒をランプと音声で知らせる“快適環境おしらせ機能”※を搭載した火災警報器を設置し、高齢者の健康維持においてもサポートする。
御殿場ガスは、御殿場市で都市ガスや電気などのエネルギーサービスやガス機器の販売などを行う。御殿場市とは2016年に『高齢者見守りネットワーク協定』を締結し、ガス検針時などの訪問機会に高齢者宅の異常を発見した場合、市に通報する活動を行っている。今回の実証実験に参画することで、高齢者見守り活動のさらなる充実を目指す。
※「快適ウォッチ」とも呼ばれる機能で、温湿度センサーを搭載し、夏場には熱中症になりやすい状態を、冬場にはインフルエンザなどの感染症対策として、室内の空気が乾燥している場合には、ランプと音声で警戒度を知らせる。