㈱CSA不動産(静岡市葵区御幸町3─21、小島孝仁社長)は、2021年8月31日に閉館したクーポール会館(静岡市葵区紺屋町2─2)の運営を引き継ぎ、宴会場や貸会議室としてオープンする。ホテルなどの宴会場よりも手頃な価格設定で、上質な宴会や総会にも対応する。CSA不動産では、2013年から貸会議室の事業をはじめ、当時はめずらしかったオンライン予約もいち早く導入し、利用しやすさを追求してきた実績を持つ。現在は静岡市内4施設20部屋を運営し、今回のクーポール会館が加われば5施設29部屋となり利用のバリエーションも大きく増えることになる。
現在、10月2日の開業を目指して準備を進めているクーポール会館は1954年の創業以来、地域住民に愛され、親しまれてきた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大に伴う宴会需要の落ち込みで経営が悪化し、67年の歴史に幕を下ろした。新たにオープンするクーポール会館では、CSA貸会議室で培ったオンライン予約のシステムや運営のノウハウを生かして法人から個人まで、より気軽に利用してもらえる施設を目指した。1階のフロアは会員制のシェアラウンジとして活用する。小島社長は、「クーポール会館を再開するにあたり、関係各位へご挨拶にお伺いしたところ、紺屋町に再びにぎわいが訪れることを明るいきざしとして捉えていただいており、皆さまの大きな期待を感じています」と言う。
クーポール会館は地上8階建て。宴会などが行える会場が約10室あり、コロナ前は年間約7万人の利用があったが、2020年春以降は9割減まで落ち込んだ。閉館時にクーポール会館の佐原佳則社長は、「近い将来には地域の拠点として再開できるよう、一度閉館して業態を含めて模索したい」と語っていたが、CSA不動産では、佐原社長の思いを引き継ぐカタチで、同会館の運営を進めていきたいと考えている。