㈱天神屋(静岡市駿河区曲金5—5—1、有田一喜社長)は、今年度の学校法人鈴木学園中央調理製菓専門学校静岡校との共同開発を開始した。
両者は2022年度から天神屋の店舗で販売する弁当を中央調理製菓専門学校静岡校の学生から募り、商品化するプロジェクトに取り組んでいる。3年目となる今回は6月末のキックオフ講座からスタート。当日は天神屋の中山一仁部長が講師として登壇し①地元企業との連携②授業・研修では分からない実体験③コラボによる話題創出④学生が開発し企業が商品化—という共同事業の趣旨を解説。今回のミッションを〝天神屋をアピールできる弁当を作ること〟に定めたことを発表した。「天神屋の歴史、おでんやたぬき関連商品に力を入れていることなどを学生たちに伝えました。プロダクトアウトやマーケットインなど商品開発の考え方などについても話をしました」。
講義では天神屋のメイン顧客層が40〜60代であること、レシピ内容や原価・栄養計算だけでなく、製造の難易度や販売時間などを考慮し、全ての条件をクリアしなければ商品化にならない可能性があることも伝えた。「過去2年は学生とのコラボという話題性がありましたが、それも長続きしないと感じています。企業は利益を生み出さないと成長できないと。社会では途中経過でなく結果が評価されることなど、良いことばかりでなく、厳しいことについても話しました」と中山部長は話す。
今後はレシピの募集と選定を行い、選ばれたプランをもとに商品開発に取り組む予定となっている。「まずは現場へ足を運び、店舗の様子をうかがってみようというところからスタート。学生たちのやる気を引き出していきながら、商品開発にたどり着けるように、いろいろと話し合い、準備を進めています」(中央調理製菓専門学校静岡校・廣瀬泰介主任)。
●問い合せ、070・1626・7929