ラベル印刷やプラスチック梱包材、POP、看板、什器などを製造している㈱エス・テイ・ケイ(焼津市越後島336、尾入正社長)は、9月に「プラダン製 こども用簡易トイレ」を発売した。水に強く軽量かつコンパクトに収納でき、繰り返し使用できる。プラダン製による子ども用の簡易トイレは日本初。
素材のプラスチックダンボール(プラダン)は、軽量で水に強い特性を持っており、汚れを拭いたり水で丸洗いしたりすることもでき衛生的だ。紙の段ボールよりも丈夫で、災害時の過酷な状況下でも高い耐久性を発揮する。また折り畳み式でコンパクトに収納でき、持ち運びや組み立ても容易。大人用の簡易トイレは流通が多く、災害時などに子どもを抱き上げて座らせることが多かったが、こども用ならば自分で座れるために転倒や落下によるけがを防ぐことができるという。サイズは、既製のおまるの大きさを参考にした。座面を覆うようにビニール袋を装着すれば座面に直接触れることがない。対象は、椅子に座れる年齢から小学校低学年程度。規格は幅280㎜×高さ230㎜×奥行420㎜、重さは0・48㎏。工業技術試験では、平面荷重で200〜300㎏を耐え、耐荷重は80㎏としている。価格は4950円(税込)。
営業企画の壽樹さんは「当社はもともとプラスチック加工を行っており、梱包材向けの材料を活用して地域の役に立てないかと約10年前から防災グッズの開発に着手しています。大人用簡易トイレを開発した際に、防災センターの女性スタッフからこども用はないですか?と聞かれたことが当商品開発のきっかけになりました。凝固剤や排便袋は、希望者には購入いただけるよう用意はありますが、お持ちのビニール袋でも排便袋の代用が可能です。災害時以外にも、レジャーやアウトドアシーンで子どもの緊急簡易トイレとして大活躍するはずです」とコメントしている。