㈱リバティー(静岡市駿河区稲川3─2─23、福原良馬社長)は、社員の成長と働きがいを両立する仕組みを取り入れ、人材定着や組織力の向上につなげている。なかでも社員のスキルアップを後押しするため、資格取得者への資格手当制度を設けた。報酬、やりがい、自己成長の面から組織的にサポートする制度とし、社員エンゲージメントを向上させ、企業価値の向上につなげていく。
「人的資本経営の構築」をテーマに、社員エンゲージメントの向上、ダイバーシティ&インクルージョンの実現などを目指して、人事制度の拡充を進めている。同社では社員を人的資本と捉え、社員の成長と働きがいをサポートしている。特に社員の給料を引き上げる施策として、業務に役立つ資格取得を推奨している。管理部に所属するミャンマー出身の女性社員は、簿記の知識がまったくない状態で、日商簿記2級の資格を独学ながら僅か半年で取得し、現在は税理士試験の勉強も開始。また、フィリピン出身のパート社員はITパスポートを取得し、現在基本情報処理技術者と情報セキュリティマネジメントの学習を進めている。
さらに、役員および管理職の必須資格として、日商簿記2級およびDX推進パスポートの資格取得を進めている。近年はAIの進化により「会計事務員の仕事はなくなる」ともいわれているが、同社によると、単純な事務作業を効率化・削減する事で生まれた時間を、より付加価値の高い経営判断に生かすことが重要という。AIが作成する会計資料を正しく理解し、経営に役立てるためには、簿記に関する知識が不可欠であり、会社の財政状態や経営成績を把握する力、さらには利益意識・経営感覚を養う上で大いに役立つという。AIの活用やDXの推進をより効率的に進めるためにも、ITの基礎知識は欠かせないとしている。
取締役兼執行役員管理部長で公認会計士の吉田武氏は、「現在、スタートアップ熱が高まっている中で、積極的な事業展開を行っていくためには会計・DXの視点が欠かせない。起業や新規事業への注目が集まる事は良い傾向だが、健全な経営基盤を築き、持続可能な成長を実現するためにも、この視点の重要性を社内外に積極的に発信していきたい」としている。