高齢者の交通事故防止を目的とした「高齢者見守り隊」に中央静岡ヤクルト販売㈱(中村貞夫社長)など県内のヤクルト販売3社が加わり、県警から委嘱状を交付された。中村社長は「企業は、社会貢献することで存在価値が認められます。人の役に立つという理念がないといけません。弊社は、仕事を通じて『健康で長生き』することの大切さを広めています。ヤクルトスタッフがそれぞれの地域で人間関係を深め、安心・安全な生活の提供にも貢献することができれば弊社の企業価値もさらに高まると考えています」と語る。
県警のまとめた高齢者の交通事故死者の推移を見ると、県内の平成25年の高齢者交通事故死者は104人で全国ワースト2位。全死者の高齢者の割合は57%と高い。さらに高齢ドライバー事故死者は57人で全国ワースト1位。平成22年からワースト順位を年々上昇するといった状況だ。
同社は、県警から定期的に発信される直近の交通事故情報を基に、ヤクルトスタッフが高齢者宅を訪れた際には県内の交通事故発生状況を踏まえてアドバイスする。6月には287人のスタッフが県警からアドバイスの仕方などのレクチャーを受けるなど、万全の体制を整えている。
また同社では、独り暮らしの高齢者の話し相手となり安否を確認する「愛の訪問活動」やヤクルトを販売した収益の一部を静岡・富士・富士宮市など地域の社会福祉協議会に寄贈する「福祉ヤクルト」、青少年の非行防止へ「地域の青少年声掛け運動」、子どもの安全に関わる状況に遭遇した場合に警察へ通報する「子ども110番」などの社会貢献活動を展開している。