防振、衝撃緩衝用などのマテリアルを取り扱う㈱エンジェルック(静岡市清水区巴町7─5)が設立された。スニーカーやパソコン、テレビなどへの採用実績を生かし、同等素材を使って、コスト削減や収益につながる業務内容の改善提案など、企業が抱える諸問題を解決する。
現在、物流業やウェアラブル端末、マイクロマシンを対象に、“GEL状”マテリアル技術を使うことで、より効率的、効果的な収益を上げるための企画・提案を行っている。なかでも力を入れているのが、発泡スチロールに代わる物流梱包資材としての提案で、衝撃緩衝や防振・制振をはじめ、マイナス40℃から200℃まで対応できる高耐久性やUV、オゾン、多湿にも優れた耐候性があるという。
同社によると、工業製品だけでなく、果物や鮮魚、美術品・文化財に至るまで、物流に伴う破損・損失によるトラブルが急増しており、取引先の信頼を失墜させるだけでなく、損害保険に伴うコストの負担増によって、収益を圧迫する要因にもなっている。これらの諸問題を“GEL状マテリアル”を使うことによって、物流品質の向上とトータルコストの低減を図る。また、オーディオマニア向けにスピーカーの音質改善に寄与するGELを使ったインシュレーターの発売や、アニメやゲームのキャラクターを中心としたフィギュア販売店向けに衝撃を緩和し、コアなファンのニーズに対応した商品を保護するための配送箱の販売・レンタルなども開始する。
同時に、委託成型先のパートナー企業を募集しており、初期投資が500万円前後で、6畳ほどのスペースがあれば、経験がなくても簡単にはじめられる。材料の供給や量産設備に関するノウハウなどは、エンジェルックがサポートする。GELのソリューションビジネスが確立できれば、委託成型先からクライアントに製品を納入することも可能と、最高執行責任者の小林達也氏は話している。
問い合せ、054・659・5622