㈱丸井商事(静岡市清水区東大曲町4─18、井木英之社長)は、『すれない枕 ポジーネ』を開発し、このほど発売した。ユーザーからの切実な開発依頼と、ファルマバレーセンターの支援を受けて製品化した。
「胃を全摘出したことで、就寝中に突然、胃液が逆流して喉が焼けるように苦しくて眠れないため、逆流を防止する枕をつくってほしい」と、井木社長に切実な要望があった。同社によると『すれない枕 ポジーネ』は、不眠症状の低減やいびきを軽減するため、高めの形状となるように枕を設計したほか、枕の高さを調節できるため背中から頭部を支えることもできる。価格は、専用のカバーが付いて1万2000円(税別)。
また、2013年 グッドデザインしずおか ユニバーサルデザイン賞や人間工学グッドプラクティスデータベースに採択された“ハバック 仰向き枕”が好評で、全国の介護施設から注目を集めている。円背により仰臥位が困難な高齢者やその家族からの評判が高い。特別養護老人ホーム竜爪園と静岡県工業技術研究所との共同開発による製品。価格は1万8000円(税抜)。井木社長は「老人ホームや介護施設の現場であったらいいなを製品化しました。これまで介護士の技術的な部分に依存してきた部分を姿勢保持器具などでカバーすることもできます」と話す。まずは県内での実績を積み重ね、ポジショニング(体位保持、筋緊張緩和、体圧分散、動き出しの起点)の分野で地元企業と共同開発を進めながら、「苦痛に苛まれている高齢者や介護職さま、看護職さまのお役に立ちたい」と言う。
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