介護付有料老人ホームや居宅介護支援事業所などを運営する㈱エムズキャスト（静岡市葵区常磐町２─６─５、大石眞裕社長）は、“介護離職ゼロ”を目指し、事業所内に保育施設を開所する。昨年10月にオープンした“リハサロン もりのいえ”～フォレスト小鹿商店街（静岡市駿河区小鹿１─５─18）に併設する予定で、「４月までにはオープンしたい」と準備を進めている。
他社と提携して同施設内に学童保育所も併設する。これにより、乳幼児から小学生までの子どもたちを安心して預けられる体制が整う。この背景には、同社が運営するデイサービスや居宅介護支援事業所、有料老人ホームなどで働く社員たちの育児を支援することはもちろんだが、介護スタッフの待遇改善や福利厚生の充実を図ることで、慢性的な人手不足を解消したいという狙いもある。
大石社長は、「比較的、女性の労働力に頼るケースが多い弊社では、安心して働いてもらえる環境を整備することにより、これまで子育てがネックとなって就業できなかった女性の雇用を掘り起こしていきたいと考えています」と話す。“リハサロン もりのいえ”では、順調に利用者数が増加していることもあり、早急に新たな人材の確保が求められていた。
“リハサロン もりのいえ”は、理学療法士による短時間制リハビリデイサービスに特化し、高齢者が日常生活を安心・安全に送るための機能訓練を行う。身体的な機能維持を中心としたリハビリをはじめ、仲間同士の会話やコーヒーを味わいながら読書が楽しめるサロン的な空間を備えた。さらに、遊戯的なレクリエーションの廃止、従来の介護施設にはない充実したサービス、沐浴など入浴に特化した新たな付加価値により、既存のデイサービスには行きたくない人や介護サービスを利用者したことのない人が気軽に利用できる施設を目指した。
●問い合せ、０５４・２６６・５５４７