25~35歳くらいで共働きの若い夫婦やカップルをターゲットとした賃貸マンション“Kitahaus”(キタハウス)が完成した。物件を所有する東興開発㈱(藤枝市青木1─11─10)と、不動産物件のリノベーションには定評のある㈱CSA不動産、アンフィニホームズ㈱の3社がタッグを組み、築32年のマンションをリノベーションした。東興開発の青島宏康専務は「徹底して生活動線にこだわった」と言うように、寝室からもリビングからも行き来できる“ウォークスルークローゼット”のほか、玄関には“土間収納”を設け、スノーボードや自転車といった趣味の道具など、室内には置けないモノの収納が可能。キッチン併設のため、パントリーとして使用したり、ゴミ箱を置けば部屋を通らずに外にゴミが出せる。また、デッドスペースを活用し、トイレや脱衣所には埋め込み収納を多数設けた。インテリアにもこだわり、壁面には白いブリックタイルを使い、床面には見た目と耐久性に優れた古材調の素材を使うなど、注文住宅並みの生活空間を実現した。先日行われた内覧会では、入居を希望する若いカップルだけでなく、他のマンションオーナーも訪れた。
青島専務は画一化する賃貸マンション市場だけでなく、旧態然としたオーナー業にも一石を投じたいと言う。「入居者が快適に過ごせるために大家は何を提供するのか、といった明確な考えやコンセプトに基づいた賃貸マンションは少ない」。Kitahausでは、具体的なターゲット層を設定し、その世代が何を考え、何を求めているのかといった市場調査を綿密に行った。また、こだわりの詰まった室内を体感してもらうため、モデルルームの設置やオープンルームの開催など、賃貸マンションとしてはめずらしい活動も行っている。明確なターゲット設定を行った上で戦略を策定し、施策を徹底することで競合との明確な差別化を打ち出している。
●問い合せ、054・646・8180