慶長元年創業のとろろ汁専門店である丁子屋(静岡市駿河区丸子7─10─10)は、今年5月に開かれるシズオカ×カンヌウィーク2016に連動した展示「ボンジュール!浮世絵」を同店で開く。
丁子屋所有の浮世絵が店内に並ぶ。現在、SNSを取り入れた企画を計画中だ。
静岡市の姉妹都市・カンヌのあるフランス。展示ではフランスと日本との関係を語るうえで欠くことのできない「ジャポニズム」をテーマとする。「浮世絵・印象派は教科書の中のもの」ではなく、楽しんで日本文化に触れてもらう仕掛けを考えている。
「美術館・博物館での展示ではないからこそ、静かに見ていただくのではなくご家族や若い世代の友人同士、年配の方々など、自由に気兼ねなく見ていただきたい。これをきっかけに自国の文化について興味を持ってほしい」としている。
フランス芸術界に衝撃を与えた
浮世絵は「最高にかっこいい!」
世界の巨匠と呼ばれるモネやゴッホが、最先端を走る若き現在アーティストだった頃、遠く海を渡った日本の浮世絵や工芸品がフランス芸術界に衝撃を与えている。その衝撃から巻き起こった「ジャポニズム」と呼ばれるニッポンブームは、単なる流行に終わらず、ひとつの時代となっている。展示は、浮世絵に描かれた日本の「色」や「形」、そして日本人が持つ美意識や文化は「世界の中でも最高にかっこいい!」ことを伝える。「美術」という堅苦しいものではなく、おしゃべりしながら観てもらい家族、友人と日本やフランスについて語ってほしいと考えている。
当日は、ジャポニズムの流れもイラストを使った人物紹介を交えながらわかりやすく解説する。