アクリルケースの企画・製造・販売を行う㈱アークリーセット（静岡市駿河区中野新田７２３─２２２、鈴木路人社長）は、“繊細な彫刻と鮮明な印刷による装飾を用いたアクリルケースの商品力向上”をテーマに、ものづくり・商業・サービス革新補助金に採択された。これを機に、アクリルを加工したキャラクターグッズなどの雑貨や化粧品などの什器のほか、富裕層や若者向けに洗練されたデザインを売りにしたアクリル家具の製造など、新規事業に着手する。
アークリーセットは、大手菓子メーカーや食品サンプルメーカーを顧客に、菓子などの食品を収納し、店頭で販売するためのアクリル製の商品展示ケースの製造や、外資系テーマパークで販売されているアクリルケースの中に見栄えよくお菓子をパッケージングした商品などを手がけている。小口注文にも対応するフットワークの良さと、エンドユーザー向けのオーダーメード品にも対応する柔軟性、短納期・低価格が評判を呼び、設立から５年と若い会社ながら、業績も順調に推移している。
収益の向上に伴い、アクリルレーザー加工機をはじめとした設備機器の拡充を進めており、１年に１台のペースで最新機器を導入している。ものづくり補助金や経営革新計画の承認を得て、既存事業以外にも新たな分野に挑戦できる土壌が整ってきた。「昨年から社員にもアイデアを募り、試作品をつくってグッドデザイン賞への応募もはじめました。基本的な工程としては大工のように１枚の板を切って、それを曲げたり加工したりして製品にする職人技ですので、１つ１つが手づくりです。大きなアクリル板を流線型にしたり、レーザー加工機によって文字や絵などが印刷できるようになりましたので、既存の事業を守りながら、少しずつ新しい分野にもチャレンジしていきたい」と鈴木社長は意気込む。
●問い合せ、０５４・２０２・９６６０