㈱エムズキャスト(静岡市葵区常磐町2─6─5、大石眞裕社長)は、住宅型有料老人ホーム『エムズ藤枝』を藤枝市前島3丁目にオープンした。これまで静岡市内を中心に、介護付き有料老人ホームや居宅介護支援事業所などの多店舗化を進めてきた。藤枝市は静岡市に比べて介護事業者が少ないことや、より広域にわたってサービスの間口を広げたいという大石社長の思惑もあり、今回はじめて近隣の街に出店することになった。
昨年10月にオープンした通所介護施設『リハサロン もりのいえ~フォレスト小鹿商店街』が好評で、『エムズ藤枝』にも小規模ながら、身体的な機能維持を中心としたリハビリテーション施設をはじめ、仲間同士での会話やコーヒーを味わいながら読書を楽しんだりできるサロン的な空間を併設するための準備も進めている。
“リハサロン もりのいえ”では、理学療法士による短時間制リハビリデイサービスに特化し、要支援者が日常生活を安心・安全に送れるための機能訓練を行う。また、遊戯的なレクリエーションの廃止、従来の介護施設にはない充実したサービス、沐浴など入浴に特化した新たな付加価値を追求することによって、「既存のデイサービスには行きたくない方や介護サービスを利用したことのない方などを中心に、ご好評いただいております。他社との差別化にも繋がります」と、大石社長は言う。
今後は、慢性化する人材不足を解消するため、ベトナムの日本語学校や現地の人材派遣会社などと提携し、外国人の労働力を活用していきたいと考えている。2月にもベトナムへ視察に出かけており、今月も現地に行き、人材の交流を図る。年末には、静岡市駿河区中原に住宅型有料老人ホームの建設も予定している。大石社長は、「介護付き有料老人ホームやグループホームなど、入居できる施設も増えてきました。社員の雇用を含め、これからも事業を永続するために人材の確保は必要不可欠」と話す。