フィデリティ退職・投資教育研究所
フィデリティ退職・投資教育研究所は4月に調査した「サラリーマン1万人によるDC(確定拠出年金)加入者の動向分析」をまとめた。回答者1万1507人のうち、DCに加入していると回答したのは2457人で全体の21・4%を占めた。加入者比率は3年前と比べて14・9%増加している。
退職後の生活を「のんびり・マイペースで過ごしたい」と考えているサラリーマンは46・0%。この回答は、年収が高い層に多く見られ、年収の高い層ほどDC加入者である傾向が見られる。同研究所は、加入者のほうが退職後に明るいイメージを持つ傾向にあると分析している。また、実感としてもDC加入者が、自身の退職後の生活に関して「良い生活が送れる」との見方を示している。「良い生活が送れる」「どちらかといえば良い生活が送れる」と考えている比率は、DC加入者が25・0%、非加入者は15・6%と2010年調査比でその差が開いている。
また、DC加入者4219人を対象にDC制度の最もよい点をたずねると「自分の判断で資産運用できる」(44・8%)、「税制優遇が充実している」(16・8%)、「自分の老後資産である」(16・3%)「転職時に持ち運べる」(11・8%)となっている。同研究所では「DC加入者の2人に1人は投資家である。投資に対して積極的で、退職後の資産準備に1歩先んじていることがわかる」と分析している。