㈱オレンジハウス(静岡市葵区幸町4-18、中戸川豊社長)の倉庫を兼ねた本店事務所の建物が、2013年度グッドデザイン賞を受けた。カテゴリーは“産業領域のための空間・建築・施設”の非住宅部門。もともと倉庫だった建物を、3年前に自社のスタッフルーム兼打ち合わせスペースにリノベーションしたもので、パステルグリーンを取り入れた、爽やかなアウトドアカフェのような外観や、倉庫機能を活かしながら低予算、短工期で仕上げた点などが高く評価された。
今回応募のためのプレゼンテーション資料づくりなどを担当してきた同社のデザインディレクター、岡田夏実さんは「グッドデザイン賞というのは、お客さまにはとても分かりやすい評価。リノベーションを手がける会社として実力をアピールできたことはたいへんうれしいです」と喜んでいる。
特にこだわったのは、来客がリラックスできる空間づくり。道路側に大きな間口のある倉庫という空間特性を活かして、アウトドアとインドアの境界のない癒し空間に仕上げた。打ち合わせスペースはテントでつくり、周囲にグリーンがないため、風景写真をテントに印刷してダイナミックな擬似借景をつくるなど、従来のオフィスのイメージを一新した。
外から見えるオフィスにすることで会社の透明感を印象付けるとともに、スタッフの仕事に対するモチベーションの向上にもつなげている。岡田さんは「いかに安価に、期待感を高揚させるデザインで、倉庫のポテンシャルを活かしつつ環境を改善できるかを考えました。これから建物の再生を考える方々にぜひご覧いただき、デザインのヒントになればと思います」と話している。
オレンジハウス
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