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【日将 ヤマザキ・シー・エー】〝後継者候補不在〟という課題解決と〝事業拡大〟という思惑が一致した第三者事業承継を実現

2017/10/20 [10月20日号掲載]

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 〝後継者候補が不在〟という経営課題を抱えていた日将㈱(本社静岡市、倉前誠社長)が、第三者事業承継により、ヤマザキ・シー・エー㈱(本社浜松市、山嵜貴道社長)に全株式を譲渡した。ヤマザキ・シー・エーグループとして事業を継続するものの、日将の法人と商号は存続。従業員の雇用も継続し、これまでと変わらず事業を続ける。後継者問題に頭を悩ませている中小企業が増えている中、〝事業承継型M&A〟を前向きに捉えて上手に活用したといえる。

 今回の事業承継は、静岡県事業引継ぎ支援センターが中心となり㈱OSPトランザクションサービス(大川原正記公認会計士)と清水銀行がサポートして実現した。日将側のサポートを行ったOSPトランザクションサービスは、企業概要の取りまとめや条件交渉、契約書類等の策定から事業承継後のアフターフォローまでの実務を行った。日将の倉前誠社長は〝日将の歴史を理解し、従業員の雇用を維持し、取引先との関係も変わらず継続してもらえる後継先〟を探し求めていた。公共工事を中心に培ってきた施工技術と従業員の資質の高さに魅力を感じたヤマザキ・シー・エーとのマッチングが成立したという。

 小売業を中心に冷凍・冷蔵・空調設備の施工を手がけるヤマザキ・シー・エーは、民間工事を中心に業績を伸ばし大きく発展してきた。今後は日将が得意としてきた公共工事も含め、グループとして事業を拡大していく方針だ。山嵜社長は、「業績は伸びているが、さらに基盤を強化したい。相乗効果で2~3年後に70億円を目指したい」と話している。