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【NPO法人POPOLO】全国初、フードバンク事業を扱う多機能型事業所『ASTAS(あすたす)』を設立

2018/07/05 [07月05日号掲載]

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生活困窮者や一般就労が困難な人を包括的に支援するNPO法人POPOLO(静岡市葵区宮ヶ崎町53、望月健次理事長)は、全国で初めてフードバンク事業を通した“就労移行支援”と“就労継続支援B型”を併設する多機能型就労支援事業所『ASTAS』(静岡市駿河区中村町73─6)を設立。6月14日に開所式を執り行った。入所定員は就労移行が8人、就労継続支援B型が12人。

 同事業所は㈱日本政策金融公庫静岡支店(風間美男支店長)と静清信用金庫(佐藤徳則理事長)の融資を受け設立に至った。NPO法人フードバンクふじのくに(日詰一幸理事長)から委託を受けたフードバンク事業を主軸とする。食品の仕分けや提供、在庫管理などの業務を通じて利用者のビジネススキル向上を目指す。入所の対象は障害者手帳を持つ人だが、そのほか難病を抱える人や障害者手帳を持たない人でも状況次第で利用可能だという(※要問い合せ)。就労相談にはキャリアコンサルティング技能士が対応する。

 開所式に先立ち望月理事長は「当団体を立ち上げて9年目。この場に多くの方々が集まったことが財産です。今後もいろんな団体と連携して当事者が“自己選択”できるようにしていきたい」とあいさつした。

 事務局長の鈴木和樹氏は「フードバンク事業では生鮮食品を扱えないため野菜を提供できません。当事務所では利用者が作った乾燥野菜を販売することで、その欠点を補いつつ運営費に充てる予定です」と話した。また「十分な食事が取れなかったり地域で孤立していたりする方など、誰でも気軽に来れる“コミュニティ食堂”を始めようと計画しています」と今後の展望を語った。

●問い合せ、054・254・5718 (NPO法人POPOLO)