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【日翔工業】海外市場のシェア拡大に注力まずは台北・台南に本格進出

2019/03/05 [03月05日号掲載]

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 ㈱日翔工業(島田市中河528─1、小長井博夫社長)は、欧州や米国など、海外市場のシェア拡大を強化する。その布石として、まずは台湾・中国に本格進出する。昨年12月〜今年1月にかけて、台湾で欧州の家具や高級インテリア用品などを手がけるライフスタイル専門店『Marais』が、台北・中山にオープンした旗艦店でテストマーケティングを兼ねた“Jewelry・Glass”の展示販売会を実施した。

 台湾の出店について“Jewelry・Glass”のトータルプロデュースを手がける小長井克久氏は、「Maraisが出店した台北は台湾の首都でもあることから流行に敏感な若者や富裕層も多く、市場規模も大きい。一方、台南にもMaraisの店舗があるが、こちらは古都といった趣でイメージ的には京都に似ている。親日家が多く、温和で地元静岡の人たちの気質とも相通じるものを感じた。今後はあえて地方都市の台南から“Jewelry・Glass”の人気に火を灯し、その最先端のブームを台北につなげていきたい」と意気込む。

 小長井氏によると台湾は歴史的にも陶器の文化で、ガラスの器でお酒を味わったり、食事を愉しむ習慣が時間の経過によって積み重ねられてきた文化として根づいていないと分析する。「台湾の文化に寄り添いながらも、その国の文化や風土に染まることなく、“Jewelry・Glass”のブランドイメージをどのように確立するかが今後の課題でもある」と言う。ブランドコンセプトである『美しい』に、境界線はない。というメッセージは、マイセンやバカラと対等に亘りあえる世界的なブランドを確立することを意味している。

 海外市場では欧州やアジアを中心に、現在10カ国のセレクトショップや専門店などがJewelry・Glassを取り扱っている。今年は欧州・アジアを中心に取引先を50店舗に拡大したいと小長井氏は考えている。

●問い合せ、0547・38・1414