㈱なすび(静岡市清水区谷田8─2、藤田圭亮社長)は2月23日(富士山の日)、三保松原の枯れ松葉を使った新メニューの提供を始めた。
新メニューは『カツオの三保松原焼き』、『富士山岡村牛の三保松原焼き』、『地鶏と野菜の三保松原蒸し』、『三保松原選茶割り』の四品。藤田尚徳専務によると、「油分が豊富な枯れ松葉は、藁に混ぜると強い火力で魚や肉を調理でき、芳醇な料理に仕上がる」という。
2013年、世界文化遺産の構成資産として登録された三保松原。近年は、観光客数の減少や松の枯葉が松の生育をさまたげていることが問題となっている。なすびでは、SDGs(持続可能な開発目標)が提唱する17の目標の内、『目標7:エネルギーをみんなに、そしてクリーンに』、『目標11:住み続けられる街づくり』、『目標13:気候変動に具体的な対策を』、『目標14:海の豊かさを守ろう』、『目標15:陸の豊かさを守ろう』という5つの開発目標が達成できる料理として位置づけ、事業を通じて三保松原の魅力や環境保全の重要性を伝えていく計画だ。「松の枯葉は水をはじく性質を持つため、放置しておくと松の成長に悪影響を与えます。当社では約400人のスタッフにボランティアの参加を呼びかけ、NPO法人三保松原村が毎週水曜日と土曜日に実施している清掃活動に参加するようにしました。新メニューの売り上げ額の3%を静岡市文化財課に寄付する予定となっており、年間100万円の寄付を目指しています。清水で生まれ、清水に育てていただいた企業として今後も地域に貢献できる事業に取り組んでいきます」と藤田専務は話している。
●問い合せ、054・347・7888