㈱セイセイサーバー(静岡市清水区川原町1─9、長田貴美乃社長)は、今年3月に持株会社のセイセイホールディングス㈱を設立した。今回のホールディングス化に伴い長田社長は、「グループ会社を含め売上高も30億円を超えたため、財務体質のさらなる強化を図ることが喫緊の課題となっていた。しかし、何にもまして社員一人一人がこの会社で働いて良かったと、物心両面から生きがいを持って働くことのできる中身の濃い強固な会社を目指すことを最優先に考えた。その結果、持株会社を設立することにした」と話す。
基幹事業のビルメンテナンスやホームメンテナンスに加え、富士市のコンビニエンスストアに商品の配送業務を行う㈱セイセイトラフィック、シロアリの予防・駆除を行う㈱セイセイホームメンテ、障がい者の就労支援事業所を運営する特定非営利活動法人セイセイ生き生きクラブなど、創業60周年を目前に控え、年を追うごとに社員数や事業規模が拡がってきた。長田社長は、グループ会社単体では変化するスピードに追い付けないと考えた。そこで、ホールディングス化することで人材交流を軸としたグループ会社全体の活性化を図ることにした。その狙いは実務を推進していく経営に長けた人材をグループ会社全体で発掘し、育成することにあると言う。
「現在は会社の株を所有するオーナーと、社員の代表が経営者となって事業を運営していくという所有と経営が分離している時代。私はどんな時代や環境においても、変化できる人財やチームづくりを念頭に考えていて、会社を大きくするということよりも“強い会社”をつくりたい。最近では社員持株制度を導入し、多くの社員から株を保有したいという声があがった」と話す。2019年には、“より働きやすいセイセイサーバーを創る”をコンセプトに、女性スタッフによるプロジェクトチームSSG(セイセイガールズ)を結成。意欲があれば、誰もが等しく平等に活躍できるジェンダーレスな会社づくりを実践している。