静岡市の生産、加工流通、販売の各機関が連携する、「地下海水陸上養殖サーモンバリューチェーン改善促進協議会」(代表機関:日建リース工業㈱、関山正勝社長)の「三保サーモン」が、水産庁の「令和3年度バリューチェーン改善促進事業」に採択された。生産性改善や品質向上、ブランド化等によるバリューチェーンの改善に取り組む。
採択されたのは、三保地区(静岡市清水区)における地下海水を用いた陸上養殖サーモン生産事業において、生産から加工・流通、販売に至る各段階の連携により、地域市場・首都圏等のマーケットに対して消費者ニーズに対応した商品・サービスを提供することによるバリューチェーンの改善促進。また、生産段階の強み(高品質な地下海水陸上養殖サーモン:三保サーモン)やその特徴を強化する手法(高度な処理(締め・脱血等)技術)、加工段階の技術・ノウハウ(歴史と伝統を有する水産加工業等)、流通段階の独自技術(魚活ボックス)、販売段階における独自性・優位性(地域・全国で独自かつ優位なマーケットイン戦略を展開する取り組み)といった各構成員の強み・特徴を活かすことで、競争力ある流通構造を確立し、持続的に発展可能な枠組みの構築など。
地下海水陸上養殖サーモン・三保サーモンは2015年から、東海大学海洋学部の秋山教授と共同研究を続け、今年に事業化した。豊富なミネラル・栄養分を含んだ駿河湾の地下海水を利用し、生育・食味にすぐれ、寄生虫の心配のない安全・安心なサーモンとなっている。協議会は①日建リース工業㈱(代表機関)②㈱ふかくら③ホテルクエスト清水(㈱竹屋旅館)④㈱Aging Fish Japan⑤㈱バンノウ水産で構成している。