静岡市清水区の久保山酒店は、地酒の「超」専門店として知られる。デフレ経済の中で老舗酒店復活の鍵を握ったのは、地酒の価値をきちんと伝え、適正価格を守る販売姿勢だった。今では各地で当たり前のように開催されるお酒の会にも、静岡でいち早く取り組んだ。全国の地酒愛好家にその名を知られるようになっても、清水への変わらぬ地元愛は、「地酒ストリート」を大成功へと導いた。“新生”久保山酒店の軌跡を伺った。

 

■略歴

久保山 貴由(くぼやま たかゆき)

1968年6月15日静岡市清水区生まれ。清水市立商業高校(当時)卒業後、東京商科学院専門学校へ進学。卒業後は、静岡市内の酒小売店、問屋で勤務する。28歳で実家のである久保山酒店に入り、2004年、法人化を機に代表取締役に就任。2012年には特産のみかんを使ったお酒「しずおか・あらごしみかん」を開発した。