木村飲料と聞けば、わさびやカレー味などの変わり種ラムネを思い浮かべる人が多いだろう。三代目の木村英文社長が2007年から発売を始め、新商品は発売される度に注目を浴びる。一方で、昔ながらのビー玉ラムネの製造・販売も続ける。昭和28年には2300社ほどあった中小飲料メーカーは現在、全国に33社しかないという。木村飲料の生き残り戦略は、新しいことへの挑戦と原点回帰だった。

 

■略歴

木村 英文(きむら ひでふみ)

1956年島田市生まれ。静岡県立島田高校卒業、静岡大学人文学部法経学科経済専攻。大学卒業後の1979年、木村飲料㈱に入社当初は塾経営と二足のわらじで家業を支える。1987年からは毎年1億円ずつ業績を伸ばし続ける。専務取締役を経て、1997年、代表取締役社長に就任。その後、変わり種のラムネやサイダーを次々と開発する。(一社)全国ラムネ協会会長。趣味はギターやドラムの演奏。座右の銘は「一期一会」。