20代で調理師・栄養士の資格を取得し、自営業やホテル勤務で下積み時代を過ごした店主の望月俊孝氏。30代で知人から飲食店の立て直しを頼まれたことをきっかけに、全国のホテルや旅館、レストランなど計10カ所以上から招聘され、支配人兼料理長として経営改革・業務改善に従事してきたという。そんな中、2010年に上海中医学大学の日本拠点である内外同治館(兵庫県)で薬膳料理と出会い、食べやすい日本人向きの薬膳料理を目指すようになる。22年7月には、パートナー真枝さんの地元の静岡市清水区で「味遊び」を開業。23年4月に現地に移転した。「好きなものを好きに作りたい。私が勝手に作ったものをコース料理にしてお出ししています。『おいしかった、また来るよ』と言っていただくために手間を惜しまず仕込んでいます」。

 印象的なのは、食品添加物はなるべく使用せず、出汁の塩味を生かし、揚げ物は出さないというこだわりぶり。食材そのものの良さを感じる優しい味わいなのにそれぞれの料理にインパクトがあり、「この食材はなに?」「こんな組み合わせ初めて!」と話題は尽きない。コースの最後に出る薬膳粥は、店主こだわりの一品だ。「おいしくない薬膳料理は、その効果を発揮しません。胃もたれしない、自然治癒力の向上など、われわれ日本人に合った体の異常を改善するための『食事』を楽しんでいただけたら」。

 

■住  所/静岡市清水区秋吉町2-49

■電  話/090-6769-1244

■営業時間/ランチ11:30〜14:00、ディナー17:30〜21:00(L.O.20:30)

■座 席 数/カウンター10席

■定 休 日/月〜水曜日(月曜日が祝日または振替休日の場合は営業)

■駐 車 場/2台